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第3回おおさかシネマフェスティバル 外国映画部門・主演男優賞受賞記念 映画ファンの為の映画祭として大阪の映画ファンに支持されている映画祭「おおさかシネマフェスティバル」の外国映画部門で『呉清源 極みの棋譜』(2006年・中国)に主演した張震(チャン・チェン)が主演男優賞、その授賞式参加の為に急遽来日した。 更に受賞記念のトークショウも開催され、大阪のアジア映画ファンには嬉しい一日となった。その模様をお伝えしよう! 東洋の美、張震! 急に来日が発表されたにも拘らず、会場の大阪国際交流センターには沢山のファンが集まった。
― この映画は日本の滋賀県で撮影されたそうですね? 張震(以後:C)色んな場所で撮影していますが、主な場所は近江八幡(此処だけ日本語)ですね。 ― 初めての滋賀県はいかがでした? (日本語で)う~ん、凄く綺麗! ― どの位の期間? 3ヶ月です ― 日本料理など大丈夫でしたか?近江牛とか? 素晴しい、美味しいです!近江牛!それに撮影場所の近くに有ったケーキ屋さんがとても美味しかったのでよく食べに行きました。1番美味しかったのはケーキかな、日頃は滅多に食べないんだけど、そこのは本当に美味しかった。 ― 今回、囲碁の神様と言われた呉清源さんを演じられましたが、どんな役作りを? 彼を演じると言うのは私にとって挑戦的な意義が有りました。ご本人が未だご健在で、囲碁の世界では屈強な方で70歳までずっと打ち続けておられた素晴しい方なので、その役になりきるのは大変な事でした。更には日本語を話さねばならないし、囲碁の専門的な事も勉強しなくちゃならないし…。囲碁を打つ場面では集中した演技も必要ですし、私にとっては有意義な仕事だったと思います。 ― 静寂の中、囲碁を打つ時の指がとても美しかったですが何方かに習ったのでしょうか? 経験がなかったので、台湾に居る時から囲碁を習い始めました。彼のお弟子さんにも習ったし、碁会所にも数ヶ月間足を運び、観察しにも行きました。私くらいの年齢の人が正式に囲碁を打つのは余り見かけられない事ですけどね。正座がとても苦手で…、今は椅子に座って打つんでしょうけどあの頃はみんな正座ですから、それに慣れるのが大変で練習しました。 ― 日本人でも正座は大変ですよ、随分訓練されたんですね 私自身が棋士になったような気分で、正座をしました。 ― 日本の役者さんと共演して、どうでしたか? とても嬉しかった(笑顔)。有名な俳優さんと共演するのはプレッシャーが大きかったです。ましてや日本語力が乏しかったので普段は余り交流も出来なかったし。 ― 撮影が進んでいけば、そうは困らなかったのでは? 問題なかったです。私自身も日本語をマスターして皆さんと話をするように努力もしましたけど…。 ― 是非日本の映画に出てくださいね! 機会があったら是非出たいです。 ― 田荘荘監督はどういう方ですか? とても魅力溢れる監督だと思います。何時も彼に任せておけばいいと思うし、とても格好いいです。話も上手でユーモアがあって、私が女性だったら彼を好きになったと思います(笑)。 ― 愛している彼と撮った作品なので更に素晴しいという事ですね? 私と監督とは縁があったなと思います。この映画を撮る前に顔を合わせただけなんですが、撮影後もずっと連絡を取り合っていて、とても気が合うなと思います。
続いて会場のファンからの質問タイムに入った。 Q1:出演作で1番好きな作品はどれですか? A1:出演作は全部好きです(会場、笑)。どれも大好きなんですが、『愛の神、エロス』(2004年・香港・イタリア・アメリカ作品)は私にとって一番意義深いものだと思います。映画を作ると言う喜びを感じた作品でしたね。喜びとプレッシャーの間に揺れていたんですが、この作品をきっかけに映画っていいものだなと思うようになりました。王家衛(ウォン・カーワイ)監督に出会ってから色んな事を学んだと思います。私は映画でも人生でも要求が高い方なのですが、この作品でその両方に喜びを感じるようになりました。ですからとっても重要な作品なんです。 Q2:各国の有名な監督と組んで仕事をされていますが、国を超えてという姿勢になったのは何時ごろからですか? A2:俳優というのは受身だと思います。監督から出演依頼があって参加出来るもので、私が望んで あちこちに行けるのではなく、そういうオファーが有って初めて参加出来るのです。ただ幼い頃から映画を撮るという事は色んな場所に旅行できる!という気持ちがありました。1人の俳優にしてみても色んな場所に行って撮影できるのは楽しい事だし、有意義だと思っています。台湾、香港、中国大陸、日本、韓国、シンガポールなど、纏まったコミュニティの中で仕事をするという、同じ圏内で仕事をしているという感覚です。いいですか?
更に、10年以上もファンを続けているという女性ファンからは「会ったら結婚して下さいと言おうと思っていた」とプロポーズされ、日本語を理解出来るチェン・チェンは嬉しそうにしながらも少し困ったようにはにかんでいた。「世界中の映画祭に飛びまわっている張震さんに会えて嬉しいです、大阪に来て下さってありがとうございます。」と感極まって涙ぐむファンの姿に、会場からは大きな拍手が起こった。質問タイムのはずなのに熱い想いを告白する場になってしまったが、ファンとのふれあいが嬉しいようで笑顔でお礼を何度も述べていたのが印象的だった。
作中の呉清源の静かな佇まいとはまた違う、爽やかでクールな柔らかい笑顔で現れた張震。少ない時間ながらも撮影に纏わる話や、ファンからの質問に真摯な姿勢で答える姿に彼自身の真面目な一面が窺えるとても気持ちの良いトークショウだった。 このトークショウ直前に行われた囲み取材の模様はF2AVol.20(5月発売予定)の誌面に掲載します、こちらもどうぞお楽しみに! |