第57回ベルリン国際映画祭《金熊賞》グランプリ受賞!!
 〜 映画『トゥヤーの結婚』 〜 公開

中国映画、しかも内モンゴルが舞台という事で、「ちょっと硬い話なのでは?」と身構えて(?)鑑賞にのぞみましたが、良い意味で裏切られた作品です。

観ている間に、何度となく大爆笑し、何度となく感動で涙しました。

本作は「女性が生活のために結婚する」という社会的に古くて新しいテーマに挑戦しています。また、現在の内モンゴルの、主に都市部での急速な発展とそれに乗り遅れた地方の貧困問題が描かれており、現地の状況を広く知らしめる役割も果たしています。けれども、決して「お尻の痛くなる」映画ではありません!ユーモアたっぷりのストーリーで魅せてくれて、あっという間に過ぎる90分ながら「軽い」という印象もなく、観る者の心にずっしりと響く、なんとも不思議な魅力を持っています。

出演俳優全てが非常に存在感をもっている事も、この映画の更なる魅力でしょう。資料によれば、多く現地の「素人さん」を起用したとのこと。この人達が本当に「良い味」を出していました。そして、主人公のトゥヤーを演じた余男(ユー・ナン)、彼女は将来有望な女優だと感心しました。これまでノーチェックであったことがとても悔やまれます。「現地採用」の俳優さんと一緒に、広大な内モンゴルの風景に自然に溶け込みつつも、細かな感情まで表す演技力には、「凄い!」の一言。上映終了後もしばらくの間、彼女のたくましい美しさが頭から離れませんでした。

ライターという立場からだけでなく、プライベートでも、多くの人に鑑賞をお勧めしたいと心から感じた作品に出会いました。いよいよ2月23日からBunkamura ル・シネマにて公開される「トゥヤーの結婚」読者の皆さんも是非ご覧下さい。                                   F2A 担当 (MM)


Tuya_main.jpg


◆あらすじ
中国内モンゴルの西北部の草原に住むトゥヤーの一家。
水を汲む為に、井戸を掘っていたところ、夫のバータルはダイナマイト事故によって下半身不随になってしまう。トゥヤーは二人の幼い子供を抱えながら、家族を養う為の重荷を背負い始める… 十キロ以上離れた場所へ水を汲みに行き、家畜の世話をするのが、毎日の日課。
猛暑の夏であろうと吹雪き舞う厳しい冬であろうと、トゥヤーは駱駝を引いて水を汲みに行かねばならない。
妻の苦難を見ていた夫は、生きていくために、離婚に同意するようトゥヤーを説得しようとする。過酷な現実を前にしたトゥヤーは、悲しみと憤りを胸に、障害を負った夫を支えながら、仕方なく裁判所へ行く。
そこでトゥヤーは、家族への愛からひとつの決断をする。生きていくために。夫への愛のために…。


2月23日(土)よりBunkamuraル・シネマにてロードショー他全国順次公開 

原題:「図雅的婚事」
英題:Tuya’s Marriage

主演:ユー・ナン(余男)
監督:ワン・チュアンアン(王全安)
脚本:ルー・ウェイ(『さらば、わが愛/覇王別姫』『活きる』)
撮影:ルッツ・ライテマイヤー

2006年/中国映画/35mm/カラー/96分/ドルビーSR/アメリカンヴィスタ
宣伝協力:スローラーナー  
配給:ワコー+グアパ・グアポ
公式HP  www.tuya-marriage.jp


(2008/2/14)


前に戻る

TOPに戻る